「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」感想(ネタバレなし)

壮絶なるマッチポンプを素直な心で楽しむべし

※ジャケット画像はAmazonリンクを使用しています。

「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(Avengers: Age of Ultron) 」とは

マーベル・スタジオが製作するスーパーヒーロー作品であり、マーベル・シネマティック・ユニバースに属する作品である。

現在までに以下の作品が存在する。

  • アイアンマン(Iron Man)(2008年)
  • インクレディブル・ハルク(The Incredible Hulk)(2008年)
  • アイアンマン2(Iron Man 2)(2010年)
  • マイティ・ソー(Thor)(2011年)
  • キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー(Captain America: The First Avenger)(2011年)
  • アベンジャーズ(Marvel’s The Avengers)(2012年)
  • アイアンマン3(Iron Man 3)(2013年)
  • マイティ・ソー/ダーク・ワールド(Thor: The Dark World)(2013年)
  • キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー(Captain America: The Winter Soldier)(2014年)
  • ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(Guardians of the Galaxy)(2014年)
  • アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(Avengers: Age of Ultron)(2015年)

それぞれの世界がクロスオーバーし、互いに補完する関係となっている。

「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」序盤のあらすじ

悪の秘密結社ヒドラの残党が、東欧の都市ソコヴィアにおいて、ロキの杖を使い人体実験を行っていることを知ったアベンジャーズは現場に急行。

そこで、アベンジャーズの前に現れたのは、人体実験により特殊能力を持った双子ワンダ(スカーレット・ウィッチ)と、ピエトロ(クイックシルバー)であった。

アベンジャーズはロキの杖を奪還し帰還するも、スカーレット・ウィッチとの闘いにより、精神的にダメージを負う。

トニー・スターク(アイアンマン)とブルース・バナー博士(ハルク)は、ロキの杖の石の中に、知能らしきものを発見する。

この知能をデータベースにダウンロードしたことで、ウルトロンが目覚め、スタークが作成した人工知能ジャービスを破壊しアベンジャーズの前に姿を現す。

ウルトロンは、地球を救うためには人類を絶滅させる必要があるとの結論に至り、行動を開始する…。

前田邦彦の感想

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(注:基本的に以下の感想はネタバレなしの方向で書いています。ただ物語は何でもそうですが、一切予備知識を入れない方が当然楽しいので、その点はご了承ください。)

前述のとおり、とにかく関連作品が多いマーベル作品。

これらをできるだけ観ることで、さらに本作「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」の理解度は高まるのだが、それもけっこう大変。

僕も全部は観ていません(笑)

しかし、基本的には前作「アベンジャーズ」の直接の続編になるので、前作だけは押さえておきたいところ。また、できれば「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」も押さえておきたい。

前作「アベンジャーズ」は「ヒーローの招集」「ヒーローの反目」「ヒーローの結束と勝利」という3幕構成であった。

本作は、前作を伏線として使える続編の利点を活かし、序盤のソコヴィア戦からアベンジャーズが息のあったチームプレイを見せる。

最初から激しいバトルシーンが立体映像で展開するので、観客のテンションも上がること間違いなし。

さて、アベンジャーズの問題点は、やはり「アベンジャーズが強すぎる」ということだろう。

そもそも一人ひとりが世界を救えるヒーローを集めたスーパーチームがアベンジャーズなのだ。

そのため、アベンジャーズに対峙する敵を用意するだけでも大変だと思う。

今回の敵は、サブタイトルに名前が登場する「ウルトロン」

トニー・スターク(アイアンマン)がロキの杖の解析中に生み出してしまった人工知能である。

また、同じマーベル作品である「X-MEN」から、「クイックシルバー」と双子の姉である「スカーレット・ウィッチ」が敵として立ちふさがる。

「クイックシルバー」は、「X-MEN:フューチャー&パスト」で大活躍した、超高速で移動できる能力を持つあのキャラクターである。

本作の新機軸としては「ハルクバスター」が登場する。



ハルクバスターとは、アイアンマンにそのまま装着される強化アーマーである。

名前と見た目通り、神をけちょんけちょんにしてしまう怪物ハルクを抑えるために開発されたものである。

当然、ハルクバスターとハルクの壮絶などつきあいが展開する(笑)

さて、テクニカルな面から「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」を考察してみると、やはり脚本が巧い。

とりたてて奇抜な脚本ではない。むしろ王道というか、普通に感じるストーリーである。

しかし、豪華ではあるものの、前作とさほど変わらない食材を渡されて、これでまた美味しい料理を頼む、とオーダーされても、これは大変だろう。

さらに、「あ!続編も考えてるからね」という条件付きなわけだから(笑)

「アベンジャーズ」を主軸に、さらに周辺作品が山ほど作られ、今後はさらに別の作品とのクロスオーバーまで見込まれるという条件のもとでの脚本作りという視点で観ると、なるほど良く出来てるなぁと感心する次第である。

また、ともするとマンネリに陥ることが予想される本シリーズにおいては、あえて変えることのないお約束のシークエンスを配置することで、マンネリ感を逆手に取る手法が取られている。

ヒーローものの戦闘シーンは、毎回同じようなものであっても「待ってました」と受け入れられるわけで、そこはあえて変えないほうが良いということであろう。それが正解だと思う。

デジャヴが心地よい、もはや伝統芸能である。

僕が「アベンジャーズ」でもっとも感心するのは、やはりキャラの配置の巧さだろう。

なんといっても、攻撃力では、上は本物の神さまである「マイティ・ソー」と、神に匹敵する力を持つ怪物「ハルク」から、下は強いけれど単なる人間である「ホークアイ」「ブラック・ウィドウ」まで、実力には相当なバラつきがあるチームであるにも関わらず、一人ひとりのキャラクターにきっちりと見せ場を用意しているのはさすがである。

あの「ドラゴンボール」だって、終盤にはヤムチャに見せ場を作ることができなかったわけで、この辺は巧いなと感心することしきりである。

本作のVFXの中心はILM(インダストリアル・ライト&マジック)。

これまたものすごい映像が展開する。

個人的には、「X-MEN:ファイナル ディシジョン」のゴールデンゲートブリッジのシークエンスで、VFXもここまできたかと思ったものだが、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」の終盤には、それを凌ぐとんでもないアイデアと映像が展開する。

そして今やこれが立体映像なのである。

「アバター」から数年でこのレベル。もはや立体映像も円熟期に入ったと言っても過言ではないだろう。

さて、ここまで良い面だけを拾ってきたが、これだけの大風呂敷になると、当然いろいろと突っ込みどころもある(笑)

あるにはあるのだが、作品の性格上、そこを突っ込んでも仕方がないというか、まぁ「アベンジャーズ」の場合、映画のあとで、そういった突っ込みどころをワイワイ話したりするのも楽しみの1つになると思うので、ここで無粋なことを言うのは避ける。

また、劇場から出てきた人が、口々に「あのキャラはどこに出てきたの?」という会話をしていたので、周辺作品とのクロスオーバーや、あるいは今後の展開を予想するのが、本作の正しい楽しみ方であろうと思う。