「イーライの本」が開かれる時、全ての謎が明かされる
「ザ・ウォーカー」を観てきた。
「ダーク・タワー」を彷彿とさせる世界観
まず、僕が「ザ・ウォーカー」に惹かれたのは、予告編で観た世界観が、スティーヴン・キングの小説「ダーク・タワー」を彷彿させるものだったからである。
「マトリックス」「ロード・オブ・ザ・リング」を経験してしまった現在、もはやハリウッドに映像化できない作品はないと思っている僕は、いつの日か「ダーク・タワー」は映画化されるだろうと思っているわけであるが、それでも一足先に中間世界に行ってみたい気分になったのである。
実際「ザ・ウォーカー」には「ダーク・タワー」を彷彿させるシーンが度々登場する。
絶対「ダーク・タワー」好きが制作に関わっているだろう、これは!
まぁ、当然ストーリーなども面白そうと思って劇場に足を運んだわけである。
作品としては、丁寧な伏線と、謎の上手さを感じる良作であった。
主人公イーライと物語の始まり
「ザ・ウォーカー」は荒廃した未来の世界で、1冊の「本」を「西」に運ぶ主人公、イーライ(デンゼル・ワシントン)のストーリーである。
イーライは、30年に渡って徒歩で目的地「西」に向かって旅をしており、いつしか「ウォーカー」と呼ばれるようになっていた。
旅の途中で、ある街の独裁者、カーネギー(ゲイリー・オールドマン)と出会ったことで、物語は動き始める…。
印象的なオープニングと主要な謎
まず、最初のタイトルがカッコイイ。
原題である「The Book of Eli」が空中に浮かんで消えるのであるが、一瞬の演出なのに唸る出来であった。
エンドクレジットで納得したが、カイル・クーパーが所属する Prologue によるものであった。
現在のトレンドとして、長いオープニングタイトルは下火になった感もあるが、この短さでも印象に残るものを作ってくるあたり、素晴らしい。
さて、この「ザ・ウォーカー」を引っ張る大きな謎は二つある。
「その本の正体は何なのか?」
「ウォーカーの目的地「西」には何があるのか?」
その本をめぐってイーライとカーネギーが対立することになり、それがこの作品の主軸となる。
巧みな伏線と謎の解明
さすがに本の正体はバレバレであるが、それでも、けっこう観ている途中に、おや?と感じるフックがあちこちにある。
この伏線の張り方が上手いなぁと思った。
アクションも良い。ただ、重要なことが秘密のまま進行しているので、謎が解けてからそうだったのか!と思うことになるのだが。
最終的に「イーライの本」が開かれた時、なぜ劇中の効果音がオーバーに響いていたのか、といった疑問にまできっちり答えが提示されるのはさすが。




(ネタバレ)ビジュアルは「ダーク・タワー」であるが、設定は日本映画の「座頭市」だったというわけ。
